ドバイショックによる各国通貨の今後の動向
ドバイショックは今後の外国為替マーケットにどのような影響をもたらすのでしょうか。FX投資家にとってその影響は非常に気になります。FX投資家にとって身近な人気の主要な通貨の為替レートの今後の動向を緊急に特集します。
【注目ポイント】
・ドバイショックの影響は一過性か・・・
・株式市場・コモディティ市場の動向に注目
・豪準備銀行政策金利発表・・・0.25%の利上げが濃厚
・ECB定例理事会/トリシェ総裁会見・・・出口戦略がさらに具体的に?
・米国雇用統計・・・雇用者数減少は鈍化、しかし失業率はさらに悪化も?
各国通貨への影響の考察
米ドル
ドバイショックを受けたリスク回避ムードも週末を経て沈静化。月末や感謝祭休暇に向けたリパトリや手仕舞いの動きも一巡し、今週はドルが持ち直しに向かう公算が高い。
また鳩山首相が株安・円高対策を閣僚に指示したことで、期待感から週初は株高・円安が進行する可能性もあるほか、日銀レートチェックへの警戒感も一定のサポートとなるだろう。
ただドルの基軸通貨としての信認低下や利上げ観測の後退を背景に、ドル全体が下落基調にあることに変わりはなく、ドル円だけ流れに逆らって上昇することも難しい。先週のレンジ85-89円台の中で徐々に振り幅を縮小していく展開と見るのが無難だろう。
ユーロ
パニック売りが一服し、対ドル・対円とも上昇に転じる公算が高い。米国の景気二番底がくすぶり、FRBは来年いっぱい利上げを見送るとの見方が浮上。質への逃避から米国10年債利回りも3.20%前後まで低下しており、金利面からもドル売り圧力が再び高まりそうだ。
今週金曜日に発表される米国11月の雇用統計は非農業部門雇用者数の減少幅は12万人程度まで縮小すると見込まれているものの、失業率は前回の10.2%からさらに悪化する可能性があり、ドルにとっては下振れリスク要因となりそうだ。
今週のECB定例理事会では政策金利は1.00%に据え置きが確実視されているが、今回は危機対応型の政策をさらに縮小し、金融政策を正常化する方針を明確に示す可能性が高い。トリシェECB総裁の会見に注目したい。
ポンド
歴史的に中東と関係が深く、UAE向けのエクスポージャーも突出している英国銀行の株価がいち早く回復したことで、ドバイショックは吸収可能との見方が強まりそうだ。先週大きく売り込まれたポンドは上昇余地が大きいと見る。
ただし英国経済の回復の遅れや財政悪化懸念、BOEのハト派スタンスやポンド安容認姿勢などがネックとなり、積極的に買い進むことも困難。引き続きユーロへのシフトが賢明か。
豪ドル
ドバイショックのインパクトは大きかったが、現在はパニック心理も沈静化しつつあり、ハイリスク通貨は全体に持ち直しに転じる可能性が高い。対ドル・対円とも先週の大幅下落により割安感が出ていることから、投資家のバーゲンハンティングの買いも期待できる。
明日のRBA会合では0.25%の利上げ(3.50%→3.75%)が決定される可能性が高く、今後段階的に利上げをしていく方針も改めて表明される見通し。主要国の超低金利長期化観測が深まる中、豪ドルは唯一の利上げ通貨として注目を浴びそうだ。
NZドル
ドバイショックによる過度のリスク回避が修正されるほか、月末のリパトリや手仕舞い売りも一巡し、今後は日本のボーナスシーズンに向けて投信や外債を通じた需要が高まる公算が高い。リバウンド狙いで短期投機筋の買いも入ってきそうだ。
カナダドル
ドバイショックを受けた株安・コモディティ安・資源国通貨安は修正されつつあり、今週は急落前の水準をうかがう展開となりそうだ。またドルの準備通貨としての信認低下に歯止めがかからない一方、ロシア中銀が外貨準備の一部をカナダドルで運用すると表明するなど、カナダドルは外貨準備の多様化の恩恵を受ける可能性が出てきた。中銀筋・ソブリン系投資家の動きにも注目したい。
南アランド
ドバイショックによる下落幅の大半をすでに取り戻しており、今週はポジションも軽くなり上昇が再開する公算が高い。先週発表された南ア第3四半期GDPは年率+0.9%(前回-2.8%、予想+0.5%)と1年ぶりのプラス転換を果たしており、追加利下げの可能性は大きく後退。今後は利上げに向けた地ならしの局面に入る可能性が高い。
投信や外債を通じた個人マネーの流入も続いており、ボーナスシーズンに向けて一段と人気が高まる可能性も想定しておきたい。
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